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2026.10.25
お知らせニュースPSE製品 事故事例:ヘアドライヤー(毛髪乾燥機)
PSE製品 事故事例:ヘアドライヤー(毛髪乾燥機)
ヘアドライヤーの発煙・発火事故から学ぶ製品安全の重要性
スイッチの接触不良と使用環境が重なり発火
使用後のヘアドライヤーから煙が発生し、その後発火に至る事故が報告されました。本件は、製品内部のスイッチ接触不良に加え、使用後も電源プラグがコンセントに接続されたまま放置されていたことなど、複数の要因が重なって発生した事故です。
JournalBaseでは、こうした事故情報は単なる過去の事例ではなく、現在も市場に流通する多くの電気製品の安全設計を考える上で重要な示唆を含んでいると考えています。では、なぜ技術基準適合確認の部品試験(開閉試験)に適合しているにもかかわらず、事故が発生してしまうのか。
事故の概要
報告によると、約4年前に購入したヘアドライヤーを使用後、使用者はスイッチを切ったつもりで本体を金属フックに吊り下げて保管していました。
しかし約10分後、本体から煙が発生し、その後発火。水をかけて消火したものの、ヘアドライヤー本体および周辺の建具の一部が焼損しました。
※製品評価技術基盤機構(NITE:ナイト)HPより抜粋
なぜ発火したのか
調査の結果、スライドスイッチが完全なOFF位置まで戻っておらず、中間位置で停止していたことが確認されました。
さらに、このスイッチには接触不良が発生しており、
- ヒーターには通電する
- 送風ファン用モーターには通電しない
という異常な状態になっていました。
通常、ヘアドライヤーは送風によってヒーターの熱を逃がします。しかし、ファンが停止した状態でヒーターだけが加熱を続けた結果、内部配線が過熱し、絶縁被覆が溶融して短絡(ショート)が発生し、発火に至ったと考えられています。
安全装置があっても事故は起こり得る
事故製品には温度過昇防止装置が搭載されていました。
しかし、製品が金属フックに吊り下げられた状態で放置されていたため、異常な熱が防止装置に十分伝わらず、結果として保護機能が正常に働かなかった可能性が指摘されています。
この事例は、「安全装置が搭載されている=絶対に安全」というわけではないことを示しています。
安全装置は製品安全上非常に重要な役割を果たしますが、故障状態や使用環境によっては期待どおりに機能しない場合もあります。
JournalBaseの見解
本事故は、単なる使用者の不注意だけで説明できるものではありません。
- スイッチ接触不良という経年劣化要因
- ヒーターのみが通電する異常状態
- 安全装置が十分に機能しなかった使用環境
といった複数の要因が重なって発生した事故と考えられます。
製品安全の観点では、部品の故障や接触不良が発生した場合でも、火災や感電などの危険状態へ発展しないよう設計する「フェールセーフ設計」が重要です。
また、長期間使用される製品については、接点の摩耗や絶縁材料の劣化など、経年変化によるリスクも考慮した安全設計が求められます。
技術基準適合確認の部品試験(開閉試験)に適合していても事故が起こる理由としては、経年劣化や使用環境により、PSE取得時(技術基準適合確認)よりもコンディションが悪いことによる事故と考えます。
家電製品をより安心・安全に使用するには、下記の基本対応が必要となります。
消費者が注意すべきポイント
ヘアドライヤーに限らず、電熱器具を安全に使用するためには次の点が重要です。
1. スイッチが完全にOFFになっていることを確認する
感覚だけに頼らず、目視でスイッチ位置を確認しましょう。
2. 使用後は電源プラグを抜く
万が一の故障や誤作動による事故を防ぐため、使用後は必ずコンセントからプラグを抜くことが推奨されます。
3. 長期間使用した製品は点検・買い替えを検討する
古い電気製品は内部部品の劣化が進行している可能性があります。異臭、異音、発熱などの異常が見られる場合は使用を中止し、メーカーへ相談してください。
まとめ
今回の事故は、「接触不良」「経年劣化」「使用環境」という複数の要因が重なったことで発生した事例です。
製品事故の多くは、単一の原因ではなく複数のリスクが重なって発生します。メーカーや輸入事業者には故障時の安全性を考慮した設計が求められる一方、消費者においても適切な使用方法を守ることが事故防止につながります。
JournalBaseでは、今後も製品安全・PSE制度・電気用品事故に関する情報を分かりやすく解説し、事業者と消費者の双方に役立つ情報発信を行ってまいります。
その他、PSE製品についてお困りごとやご要望がございましたらお気軽に弊社HP「お問合せ」よりお問合せください。